狩野探幽の世界:探幽縮図

狩野探幽が数々の日本や中国の古今数々の名画を縮小して模写したものです。狩野探幽が鑑定を依頼された絵画を模写したものとされ、現存するだけでも非常に膨大な量が残されています。その総数は一万を超えるとも言われています。

模写の横には作者、年号、狩野探幽自身の評価などが書かれています。模写は狩野探幽自身の絵画研究のためだったと考えられますが、狩野派全体の絵画制作において重要な資料になっていたとも思われます。

狩野探幽が単なる天才だったわけではなく、努力の天才であったことがよくわかります。

現在では原画が失われてしまった絵画の模写も多数あり、日本絵画の歴史を研究する上でも貴重な史料となっているのです。